犬の留守番は、健康な成犬でも4時間前後を基本の目安にし、それを超えるなら途中で人が様子を見る方法を検討するのが安心です。
RSPCA、Dogs Trust、PDSAといった動物福祉・獣医療関連団体はいずれも「4時間を超えて犬だけにしない」方向の目安を示しており、子犬やシニア犬、病気のある犬ではさらに短く考える必要があります。
初めて犬と暮らしていると、「仕事で6時間空けるのは大丈夫?」「8時間は長い?」「12時間になったらどうしよう」と心配になりますよね。
この記事では、国内のペット関連情報だけでなく、英国王立動物虐待防止協会(RSPCA)、Dogs Trust、英国の獣医療慈善団体PDSA、VCA Animal Hospitalsの獣医行動学情報も踏まえ、犬の留守番時間をどう考えればよいのか整理します。
先に目安をまとめると、次のように考えると分かりやすいでしょう。
- 健康な成犬:まずは4時間前後を基本の目安にする
- 4時間を超える留守番:犬の状態を見ながら、途中訪問や散歩などを検討する
- 8時間前後:日常的な単独留守番としては長いと考え、途中で人の手を入れたい
- 12時間以上:犬だけで過ごさせる形はできるだけ避ける
- 子犬:成犬より短く、月齢や排泄間隔に合わせて数分〜数時間から
- シニア犬・持病のある犬:4時間より短くなることもあるため健康状態を優先する
ただし、これは「4時間ならすべての犬が大丈夫」「4時間1分になったら危険」という境界線ではありません。
犬の留守番で本当に見たいのは、時計の数字と同時に、その時間を愛犬がどう過ごしていたかです。
犬の留守番は何時間まで?専門団体では「4時間」がひとつの基準
犬の留守番時間について調べると、「4〜6時間」「8時間」「10時間」「最大12時間」など、さまざまな数字が出てきます。
そのため、「結局どれを信じればいいの?」と混乱してしまう飼い主さんも多いと思います。
今回あらためて専門性の高い情報まで確認すると、日常的な留守番の基本目安としては4時間前後を採用するのが、より安全側の考え方だと私は考えます。
英国王立動物虐待防止協会のRSPCAは、犬が運動や排泄、人と過ごす機会を持てるよう、個体差があることを前提としながらも、犬だけにする時間を4時間より長くしないよう勧めています。
犬の保護・福祉団体Dogs Trustも、成犬をひとりにする時間について、一般的には最大4時間程度を推奨しています。
さらに獣医療慈善団体PDSAも、「日常的に犬だけで留守番させる時間は4時間が最長の目安」とし、年齢や性格、普段の生活、家庭環境によって適切な時間は変わると説明しています。
つまり、「4時間」という数字には、単に犬が排泄を我慢できるかどうかだけではなく、
- 排泄する機会
- 運動する機会
- 人と関わる時間
- 退屈や不安への配慮
- 食事や水分
- 安全確認
といった犬の生活全体を守る視点が含まれているんですね。
国内のペット関連情報では4〜12時間と幅がある
一方、日本国内の記事ではもう少し幅のある目安も紹介されています。
2025年1月11日に公開されたペットシッター「セワクル」の記事では、多くの飼い主さんが犬を留守番させている時間として3〜9時間ほどが紹介されています。
2025年5月21日に公開されたONELUKE(ワンルーク)岐阜駅前店の記事では、健康な成犬について4〜6時間程度をひとつの目安とし、より長い時間についても言及されています。
また、2023年12月27日公開の「いぬやど」の記事では、留守番トレーニングを受けて習慣になっている犬について、8〜12時間ほど過ごせるケースが紹介されています。
こうした数字を見ると、「うちの犬も10時間くらい大丈夫なのでは?」と思うかもしれません。
ただ、ここはかなり大切です。
「過ごせる犬がいる時間」と「日常的に推奨できる留守番時間」は同じではありません。
犬が実際に10時間室内にいられたとしても、その間ずっと安心して過ごしていたとは限りません。
そのためこの記事では、複数の数字の中でも、動物福祉団体や獣医療関連団体が示している4時間前後を日常的な基本目安として考え、それ以上になる場合は対策を足していく立場を取ります。
これは「4時間を絶対的な上限とする」という意味ではなく、安全側から留守番計画を立てるための基準です。
子犬・シニア犬は何時間?年齢や健康状態で留守番時間は変わる
犬の留守番時間は、成犬の数字をそのまま子犬やシニア犬へ当てはめることはできません。
とくに初めて犬を迎えたばかりの方には、「年齢によって条件がかなり違う」ということを覚えておいてほしいと思います。
子犬は数分から始め、長時間の留守番を前提にしない
子犬は成犬より排泄間隔が短く、生活リズムそのものがまだ安定していません。
さらに、家や家族との暮らしを覚えていく時期でもあります。
国内の参考情報では、子犬の留守番について1〜3時間程度、あるいは2〜3時間程度を目安として紹介するものがあります。
「いぬやど」の記事では、生後3か月ごろの子犬では排泄間隔が3時間ほど、生後半年以上では平均5〜6時間ほど空くことがあるという目安も紹介されています。
ただし、ここで「生後3か月なら3時間留守番できる」と考えないほうがよいでしょう。
排泄を我慢できる時間と、心理的に安心してひとりで過ごせる時間は別だからです。
RSPCAやDogs Trustも、留守番練習では短い時間から徐々に延ばす方法を勧めています。
初めてなら、まず別室へ移動する、数分だけ玄関の外へ出る、といったところからで十分です。
5分で落ち着いていられたら10分、次は少し延ばすというように、愛犬が不安にならない範囲で進めていきましょう。
シニア犬は「寝ているから平気」と判断しない
年を重ねた犬は、若いころより眠っている時間が増えることがあります。
その姿を見ると、「ほとんど寝ているし、長時間留守番でも大丈夫そう」と感じるかもしれませんよね。
ですが、シニア犬は排泄間隔が変わったり、足腰が弱くなったり、体調が突然変化したりすることがあります。
国内の参考情報では、シニア犬について4時間前後、あるいは4〜5時間程度を目安として紹介している例があります。
ただ、シニア犬の場合は年齢だけで時間を決めず、
- 排泄回数が以前より増えていないか
- 水を飲む量が変わっていないか
- 歩行時にふらつかないか
- 食欲が低下していないか
- 夜鳴きや落ち着きのなさが出ていないか
- 持病や服薬がないか
などを確認してあげたいところです。
昨日まで4時間平気だったとしても、体調が変われば適切な留守番時間も変わります。
病気やケガのある犬は時間より治療を優先する
治療中の犬については、「何時間なら留守番できるか」より、まず病状に合わせて考えましょう。
薬を飲む時間が決まっている場合や、手術後、嘔吐・下痢がある場合、急な体調変化が心配される場合などは、健康な成犬の基準を当てはめることはできません。
どうしても外出しなければならないなら、かかりつけの獣医師に留守番の可否や注意点を確認するのが安心です。
家族や信頼できる人に来てもらう方法も考えてみてくださいね。
犬を8時間・12時間留守番させるのは長すぎる?
「朝8時に家を出て、帰宅は18時を過ぎる」
仕事をしているご家庭なら、決して珍しい生活ではありませんよね。
だからこそ、「現実には8〜10時間空くのに、4時間と言われても無理」と感じる方もいると思います。
私も犬と長く暮らしてきた立場として、仕事や通院、家族の用事がある中で、毎日理想通りにできるとは考えていません。
大切なのは、4時間を超える=飼い主失格と考えるのではなく、長くなる時間をどう分割するかです。
8時間留守番するなら途中で一度人が入ると考えやすい
たとえば8時間家を空けるとしても、犬が8時間ずっと完全にひとりでいる必要はありません。
4時間前後で、
- 家族が様子を見に来る
- 知人に水やトイレを確認してもらう
- ドッグウォーカーに散歩をお願いする
- ペットシッターに訪問してもらう
- デイケアを利用する
といった方法を入れれば、犬の負担を分散できます。
Dogs Trustも、4時間を超えて外出する場合には、途中で誰かに立ち寄ってもらったり、デイケアを利用したりする方法を勧めています。
私はこの考え方がとても現実的だと思います。
「8時間留守番できる犬を作る」のではなく、「8時間家を空ける日に犬が8時間孤立しない仕組みを作る」と考えるんですね。
これなら、仕事をしながら犬と暮らす家庭でも取り入れやすくなります。
12時間以上の単独留守番は避けたい
朝7時に出て夜7時を超えるような場合、12時間以上になることもあります。
国内のペット関連記事には8〜12時間という数字が紹介されることもありますが、RSPCA、Dogs Trust、PDSAが4時間前後を日常的な目安としていることまで考えると、12時間を「犬が普通に留守番してよい時間」と受け取るのはおすすめできません。
長時間になるほど、
- トイレが汚れる
- 排泄を我慢する
- 水をこぼして飲めなくなる
- 空腹時間が長くなる
- 室温が変化する
- 体調が悪くなっても気づけない
- 退屈や不安が続く
- 思わぬ事故が起きても対応できない
といった問題が重なります。
特に外でしか排泄できない犬なら、室内トイレを使える犬より早い段階で外へ出る機会が必要になります。
12時間を超える外出が避けられない日は、「なんとか待たせる方法」を探すより、途中で世話をしてくれる人を確保することを優先したほうが安心です。
一泊以上になる場合は、犬だけを自宅に残す方法は避け、家族、ペットシッター、ペットホテルなどを検討しましょう。
長時間の犬の留守番で確認したい水・トイレ・室温・事故対策
留守番時間と同じくらい重要なのが、犬が過ごす環境です。
4時間以内であっても、危険な物が置かれていたり、水が飲めなかったりすれば安心とは言えません。

水は倒した場合まで考えて準備する
犬がいつでも新鮮な水を飲めるようにしておきましょう。
留守番が長くなる場合は、普段の器ひとつだけではなく、ひっくり返してしまった場合に備えて複数の給水場所を作る方法もあります。
ただし、給水器なども愛犬が普段から問題なく使えている物を選ぶことが大切です。
「今日から留守番だから初めての物を置く」より、事前に使い方を確認しておきましょう。
トイレは「我慢できる時間」だけで考えない
室内トイレを使える犬なら、長めの留守番に備えてシートを広めにしたり、複数用意したりする方法があります。
汚れたシートを嫌がる犬もいますよね。
その場合、一度排泄すると次の場所を探し、普段とは違う場所で粗相してしまうことがあります。
これは「留守番中に悪いことをした」のではなく、環境が犬の排泄回数に合っていなかった可能性があります。
帰宅して粗相を見つけても、あとから叱るのは避けましょう。
RSPCAやPDSAも、留守中の排泄や破壊行動を帰宅後に叱ることは、犬の不安を強める可能性があるとしています。
室温は固定の数字より愛犬に合わせる
犬の留守番環境を調べると、「夏は何℃」「冬は何℃」という数字がたくさん出てきます。
ただし、犬が快適に感じる温度は犬種、被毛、体格、年齢、健康状態、日当たり、湿度などによって変わります。
そのため、「26℃なら必ず安心」といった単純な判断は避けたほうがよいでしょう。
特に夏場は、外出時には涼しくても日中に室温が大きく上昇することがあります。
エアコンを使用する場合も、設定温度だけを見るのではなく、実際に犬が過ごす床付近の温度や日差しの入り方まで確認しておくと安心です。
誤飲・感電・転倒の原因をなくしておく
飼い主さんがいるときには触らない物でも、ひとりになると興味を示す犬がいます。
留守番前には、
- 電気コード
- 小さな雑貨やおもちゃ
- 人間用の食べ物
- 薬
- 洗剤
- ゴミ箱
- 犬が口にすると危険な植物
- ビニール袋
- 倒れやすい家具や家電
などを犬の届かない場所へ移しておきましょう。
「今まで一度も触っていないから大丈夫」ではなく、誰もいない時間に起きる可能性まで想像して片付けることが大切です。
犬の留守番はどう練習する?短時間から「安心して休める」を目標に
留守番練習で目指したいのは、長時間我慢できる犬ではありません。
飼い主さんがいなくても、犬が安心して休める状態を作ることです。
RSPCAは、犬を迎えたときから段階的にひとりで過ごすことへ慣らすことで、後の問題を起こしにくくなるとしています。
Dogs TrustやPDSAも、いきなり長時間離れるのではなく、少しずつ時間を延ばす方法を勧めています。
まずは家の中で離れるところから
いきなり玄関を出なくてもかまいません。
愛犬がベッドで落ち着いているときに、飼い主さんが少し離れるところから始められます。
別室へ数十秒移動して戻る。
問題なければ数分にする。
その次に玄関の外へ少し出てみる。
このように段階を小さくしていけば、犬にとって「突然ひとりにされた」という経験になりにくくなります。
もし途中で、
- パンティングが増える
- 部屋を行ったり来たりする
- 鳴く
- ドアを引っかく
- 排泄する
- 落ち着けない
といった様子が出たら、その犬にとって時間を延ばすペースが速かった可能性があります。
Dogs Trustも、こうしたストレスサインが見られた場合には一段階戻り、よりゆっくり進めるよう案内しています。
外出と帰宅を必要以上に大イベントにしない
外出前に何度も「ごめんね、行ってくるからね」と声をかけ、帰った瞬間に大騒ぎで抱きしめる。
愛情があるからこそやってしまいますよね。
ただ、犬によっては飼い主さんの外出と帰宅を大きな出来事として学習し、留守番前から興奮したり不安になったりすることがあります。
普段通り落ち着いて出かけ、帰宅後も犬が少し落ち着いてから優しく声をかけるくらいで十分です。
鍵やバッグを見ただけで不安になる犬もいる
鍵を持つ、上着を着る、バッグを肩にかける。
私たちには何でもない動作でも、犬は毎日の流れをよく見ています。
「鍵を持ったら飼い主さんがいなくなる」と覚えれば、まだ外出していないのにそわそわすることがあります。
外出しない日に鍵を持って家の中を歩く、上着を着ても出かけないなど、外出準備と留守番の結びつきを弱めていく方法もあります。
ただし、すでに強い不安がある犬では自己流の練習がうまくいかないこともあるため、獣医師や行動に詳しい専門家へ相談しましょう。
留守番中に吠える・壊す・粗相するのは分離不安?
留守番中の問題行動を見て、「分離不安なのかな?」と心配になる飼い主さんも多いでしょう。
VCA Animal Hospitalsの獣医行動学情報では、犬がひとりになったときに見られる苦痛のサインとして、鳴き続ける、歩き回る、物を壊す、出口付近を壊そうとする、よだれ、嘔吐、室内での排泄などが挙げられています。
ただし、同じ行動が見られたからといって、すべての犬が同じ感情状態にあるわけではありません。
VCAの獣医師による解説でも、ひとりになった犬の問題行動には、不安だけでなくフラストレーションや落ち着かなさなど、異なる背景があり得るとされています。
つまり、
**「留守番中に物を壊した=分離不安」
「粗相した=寂しかった」**
とすぐ決めつけるのは避けたいところです。
体調不良や排泄器官の病気、単純に留守番時間が長すぎたことなど、別の理由も考えられます。
特に今まで問題なく留守番できていた犬が急に粗相するようになった場合や、嘔吐・下痢、食欲低下など体調面の変化がある場合は、まず獣医師へ相談しましょう。
ペットカメラは診断機器ではなく「過ごし方を見る道具」
留守番中の様子を知るために、ペットカメラはとても役立ちます。
Dogs Trustも、犬がひとりになった直後にどのように行動しているかをカメラで確認する方法を紹介しています。
ここで私が特に見てほしいのは、「寝ている時間があったか」だけではありません。
たとえば、
- 外出直後から玄関を行ったり来たりしていないか
- 長時間ドアの前に座り続けていないか
- 数分でベッドへ戻って休めているか
- 何度も吠えていないか
- 水を普通に飲めているか
- 部屋の中を落ち着いて移動できているか
まで見ると、愛犬が留守番をどう感じているのか分かりやすくなります。
ペットカメラは「見られるから8時間でも大丈夫」にする道具ではなく、犬の負担を見つけるための道具と考えておきたいですね。
画面越しに異変を確認できても、水をこぼした犬に水を入れ直したり、体調を崩した犬を病院へ連れて行ったりすることはできません。
犬の留守番時間は「何時間」より「どう過ごしたか」も見る
ここが、私が長く犬と暮らしてきて特に大切だと感じるところです。
同じ4時間でも、その4時間の中身は犬によってまったく違います。
たとえば、飼い主さんが出かけたあと数分でお気に入りのベッドへ移動し、ぐっすり寝て、途中で水を飲み、場所を変えながらまた休む犬がいるとします。
一方で、同じ4時間でもずっと玄関の前を行ったり来たりし、外の音がするたびに吠え、ほとんど休めない犬もいるかもしれません。
時計だけを見れば、どちらも「4時間留守番できた犬」です。
でも私は、この2頭を同じように評価するべきではないと思っています。
後者なら、たとえ4時間以内でも、その犬にはまだ長すぎる可能性があります。
逆に留守番に慣れた健康な成犬が落ち着いて過ごしている場合でも、「平気そうだから次は8時間、次は10時間」と限界を伸ばしていく必要はありません。
留守番とは、我慢の記録を更新する練習ではないからです。
私なら帰宅後に5つのことを確認する
飼育経験から、私は留守番時間そのものと一緒に帰宅後の様子を確認することを大切にしています。
- いつものように落ち着いて迎えてくれるか
- 水の減り方に大きな変化がないか
- 排泄の回数や状態が普段と違わないか
- 家具やドアをかじった跡がないか
- 帰宅後もしばらく興奮がおさまらない状態になっていないか
一度だけ少し違ったからといって、すぐ問題があるとは限りません。
ただ、毎回同じ変化が起きるなら、愛犬から「今の留守番は少ししんどいよ」と教えてもらっている可能性があります。
ここで時間を短くしたり、途中訪問を入れたり、留守番スペースを見直したりする。
この調整こそ、私は「その犬に合った留守番時間を見つける」ということだと思っています。
ケージか放し飼いかではなく「安心して動ける安全範囲」を考える
留守番中にケージへ入れるべきか、部屋で自由にさせるべきかもよく迷うところですよね。
安全面では、犬の行動範囲を制限することにメリットがあります。
一方、普段からケージに慣れていない犬を長時間閉じ込めれば、それ自体が負担になることも考えられます。
反対に、普段からクレートやケージを寝床として使い、自分から入って眠る犬なら、そこが安心できる場所になっていることもあります。
私なら二択ではなく、
「危険物がなく、犬が寝床・水・トイレへ自分で移動できる安全な範囲」
を作ることを考えます。
たとえば安全を確保した一室やサークルに、
- 寝床
- 水
- トイレ
- 普段から安全に使えているおもちゃ
- 自由に入れるクレート
を配置する方法です。
犬自身が「今日はベッド」「少し暑いから床」「落ち着きたいからクレート」と過ごす場所を選べる余地があると、快適性と安全性を両立しやすくなります。
まとめ|犬の留守番は4時間前後を基本に、長くなる日は途中で人の手を
犬の留守番時間についてはさまざまな数字がありますが、RSPCA、Dogs Trust、PDSAなど専門性の高い団体の情報まで含めて考えると、健康な成犬でも日常的には4時間前後をひとつの基本目安とするのが安全側の考え方です。
国内では4〜6時間、留守番に慣れた犬では8〜12時間という情報もありますが、これは「すべての犬をその時間までひとりにしてよい」という意味ではありません。
8時間前後家を空けるなら、家族、知人、ペットシッター、ドッグウォーカー、デイケアなどを利用し、途中で人が関われる方法を検討してみましょう。
12時間以上に及ぶ場合は、犬だけで待たせる形をできるだけ避けたいところです。
子犬は成犬よりかなり短い時間から練習し、シニア犬や病気のある犬は健康状態を優先してください。
そして、私が一番覚えておいてほしいと思うのは、「何時間留守番できたか」だけではなく、「その間、安心して休めていたか」を見ることです。
4時間ずっと不安だった犬もいれば、短い留守番のあと穏やかに眠って待てる犬もいます。
水、トイレ、室温、安全な環境を整え、短時間から少しずつ練習し、必要な日は周りの人の力も借りる。
「長時間我慢できる犬」にするのではなく、飼い主さんがいない時間も安心して過ごせる暮らしを作ることを目標にしてみてくださいね。
よくある質問
犬を6時間留守番させても大丈夫ですか?
健康な成犬で6時間過ごせる犬はいますが、RSPCA、Dogs Trust、PDSAなどは4時間前後を日常的な目安として示しています。
6時間になるなら、年齢、排泄習慣、健康状態、留守番中の様子を確認し、可能であれば途中で家族やシッターなどに様子を見てもらう方法を検討すると安心です。
犬を8時間留守番させるのは長いですか?
8時間は長時間の留守番として考えたほうがよいでしょう。
留守番に慣れた健康な成犬でも、「8時間耐えられるか」ではなく、途中で排泄や散歩、人との接触の機会を作れないか考えてみてください。
犬を12時間留守番させても大丈夫ですか?
12時間以上、犬だけで過ごさせる形はできるだけ避けたいところです。
水、排泄、食事、室温、体調変化、心理的な負担などへの対応が難しくなるため、家族や知人、ペットシッター、デイケアなどを利用し、途中で世話をする人を確保する方法をおすすめします。
子犬は何時間くらい留守番できますか?
子犬は成犬より短く考え、最初は数分から留守番練習を始めるのが基本です。
国内情報では1〜3時間程度という目安もありますが、低月齢の子犬では排泄や食事、心理面への配慮が必要なので、「3時間まで大丈夫」と一律に考えず、月齢や様子に合わせて調整してください。
参考にした主な専門情報
この記事では、英国王立動物虐待防止協会(RSPCA)の犬の留守番トレーニングおよび分離関連行動に関する情報、Dogs Trustの「犬がひとりで過ごす時間」に関する行動・トレーニング情報、英国の獣医療慈善団体PDSAの留守番・分離不安予防に関する情報を確認しています。
また、留守番中の吠え、歩き回り、破壊、排泄などの行動については、VCA Animal Hospitalsで獣医行動学を専門とする獣医師らが解説している分離関連ストレスの情報も参考にしています。
国内の時間目安については、2025年1月11日公開のペットシッター「セワクル」、2025年5月21日公開のONELUKE岐阜駅前店、2023年12月27日公開の「いぬやど」の情報を比較しました。
情報源によって数字に幅があるため、本記事では「最長何時間耐えられるか」ではなく、動物福祉の観点から日常的に無理をさせにくい4時間前後を基本目安とし、個体差を必ず見るという考え方で整理しています。
のん|ベテラン愛犬家主婦ライター
幼い頃から犬と暮らし、子犬からシニア犬まで日々のお世話や歯磨き、体調管理に向き合ってきました。初めて犬を迎えた飼い主さんが「これで大丈夫かな?」と不安になったときに、愛犬をよく見るための判断材料を、できるだけ分かりやすくお届けします。



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